Non-Fungible Love 〜 case. MACHIKO with タクシー 〜
新大阪の新幹線改札を出て、向かうのは在来線乗り場でも地下鉄乗り場でもない。タクシーのロータリーを探す。
先頭に止まっていた1台が気づいてすぐドアを開けてくれたので「ホテル送迎チケット利用したいんですが」と言うと「トランク開けますね。そこの端末に読み込みしてください」と、ドライバーさんが運転席から降りながら優しく案内してくれた。
ドライバーさんにスーツケースを渡して後部座席に乗り込み、助手席の背面にある端末にスマホをかざすと、ホテルの名前が表示される。[※1]
目的地を確認しました、のボタンを押したタイミングで、運転席に戻ったドライバーさんがドアを閉める。完全に無駄のない流れだ。
「〇〇ホテル、15分ほどで到着予定です。ご希望のルートがあればおっしゃってください」
そう言って発進してからは、ドライバーさんから話しかけられることはなく、ただ夜の街を走る車の音だけがする。
今回はタクシー送迎つきのホテル宿泊プランにしたので、カードの読み込みさえすれば行き先の説明も代金の支払いさえもしなくて良いし、以前タクシーを利用した時にフレンドリーに話しかけ続けてくるドライバーさんと会話するのに疲れてしまったので、HABETのプロフィールに「タクシーで話しかけられたくない」と設定してあったのがさっきの読み込みでデータ連携されたようだ。ちなみに美容院でも話しかけられたくない設定にしてある。[※2]
タクシーは予告通りの15分でホテルに到着し、スーツケースを受け取ってホテルのチェックインカウンターへ。
タクシーで認証した時にホテルにデータが連携されているので、スマホをカウンターの端末にかざして、持っているHABETカードを部屋のカードキーとして使えるようにする操作をするだけで手続は完了する。[※3]
(これ使うの2回目だから、迷わなくて良かった)
そう、新幹線で見ていた過去のホテルカードが1回目。
それを一緒に使った元カレのことをまた思い出しながら部屋へ向かうエレベーターの中でHABETを開く。
ーーー明日のチケットのサムネイルに、はやてくんが微笑んでいた。
(なんのための大阪遠征なんだ!)
大急ぎで部屋に入ると、荷解きもほどほどに明日のセットリストを妄想しながら振り付けの復習を始めるのだった。
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